Omi

会話やミーティングを記録して後から検索できる?AIメモリ・料金・プライバシーを解説【2026年版】

Omi

Omiは、日常の会話やミーティングを記録し、文字起こしや要約だけでなく、「前に何を話したか」を後から検索できるAIサービスです。スマートフォンやMacだけでも利用でき、必要なら首から下げる専用デバイスを組み合わせて、より継続的に会話を記録できます。

AI議事録サービスと似ていますが、Omiが狙っているのは会議が終わったあとに議事録を作ることだけではありません。過去の会話から人、予定、プロジェクト、約束などを「Memories」として残し、その履歴をAIとの会話にも使います。

2026年9月7日時点の公式情報をもとに、Omiで何ができるのか、スマートフォンやMacだけでも使えるのか、無料版と有料プランの違い、常時記録に近いサービスだからこそ気になるプライバシーまで確認します。

Omiとはどんなサービス?

Omiは、会話を録音して文字へ変換し、その内容から要約、タスク、長期的な記憶を作るパーソナルAIサービスです。

録音を開始すると、Omiは一つの会話に対して文字起こし、要約、重要なポイント、必要に応じてアクションアイテムを作ります。そこから人物、場所、好み、約束、進行中のプロジェクトなどを「Memories」として保存し、後から検索したりAIへ質問したりできます。

たとえば仕事の打ち合わせで、

「来週までに見積書を送ります」

と話した内容があれば、会話そのものを残すだけでなく、Omiがタスク候補として抽出できます。OmiのTasksには、会話から検出されたアクションアイテムと、自分で追加したタスクの両方を置けます。

数日後に、

「先週の○○社との打ち合わせで何が決まった?」

と聞けば、保存された会話やMemoriesをもとに内容を探せます。

普通のボイスレコーダーなら、過去の録音を自分で再生して必要な場所を探さなければなりません。AI議事録サービスなら要約までは作れますが、Omiはさらに複数の会話をまたいで「以前この人と何を話したか」「このプロジェクトについて最近どんな話が出たか」を扱えるようにしています。

Omi自身もサービスを「会話を聞き、覚え、行動へ変えるパーソナルAI」と説明しています。

ここが、単なる録音アプリや議事録アプリとの大きな違いです。

一回の会議だけをきれいにまとめることより、日々の会話を蓄積して、自分専用の検索可能な記憶として使うことに力を入れています。

そのためOmiにはChatもあります。

Chatでは一般的な質問だけでなく、自分がこれまで記録したConversations、Memories、Tasksを文脈として使えます。

「昨日の会議をまとめて」だけではなく、

「最近3回の顧客ミーティングで共通して出ている要望は?」

「先月、○○について誰と話した?」

「今週やると言っていたことは?」

といった、自分自身の過去を対象にした質問ができます。

さらにOmiにはAppsがあります。

Omi Appsは、保存した会話やMemoriesを使って外部サービスと連携したり、特定の処理を自動化したりする拡張機能です。Google DriveやNotion、Zapierなどとつないだり、会話から作られたタスクをGoogle Tasks、Todoist、ClickUp、Asana、Trello、Mondayなどへ送ることもできます。

Omiはソフトウェアとハードウェアを組み合わせられることも特徴です。

専用のOmiデバイスは小型のウェアラブルで、首から下げるなどして会話をハンズフリーで記録できます。公式製品ページでは現在179ドルで販売されており、バッテリーは公称10〜14時間、オフライン録音にも対応しています。

ただし、Omiを使うために専用デバイスを買う必要はありません。

ここは最初に知っておきたいところです。

iPhoneやAndroidのマイクから直接録音できますし、Macアプリからオンラインミーティングを記録することもできます。公式ヘルプでも、ハードウェアを持っていない人はアプリだけで始められ、文字起こし、要約、Memories、Tasks、AI Chatを利用できると案内されています。

専用ウェアラブルは「Omiを使うための本体」というより、Omiへ会話を継続的に取り込むための追加手段です。

まずアプリだけで試し、本当に日常の会話まで記録したくなったらウェアラブルを検討する、という順番でも問題ありません。

Omiはどうやって使う?

OmiはiOS、Android、macOSで利用できます。スマートフォンでアカウントを作成し、同じアカウントでMacにもログインすると、会話、Memories、Tasksなどを同じ環境から確認できます。

一番簡単なのはスマートフォンだけで使う方法です。

Omiアプリを開いて録音を開始し、そのまま会話や自分の音声を記録します。録音された内容は文字起こしされ、会話として保存されます。

会議ならスマートフォンをテーブルへ置いて録音する。自分用のメモなら考えていることを声で話す。あとからアプリを開けば、要約やタスクを確認できます。

Macでは、デスクトップアプリを使ってオンラインミーティングや通話を記録できます。

Zoom、Google Meet、Microsoft Teamsなどを使っている最中にMac側から録音し、その内容をスマートフォンで記録した会話と同じ履歴へ入れられます。

これなら専用ボットを会議へ参加させる形式とは違い、自分のMac側から記録できます。

Omiの価値が出てくるのは、録音したあとです。

会話ごとにタイトルや内容を確認し、必要なものは検索できる状態で残します。約束や作業が見つかればTasksへ入り、重要な人物やプロジェクトに関する情報はMemoriesとして蓄積されます。

たとえば営業職なら、顧客ごとの打ち合わせ内容をあとから検索できます。

数か月前に話した顧客について、

「前回はどんな課題を話していた?」

とOmiへ聞けば、保存された会話を探すための入り口になります。

個人でも使えます。

アイデアを思いついたときに声で残し、あとから「先月話していた新しい企画案を出して」と探す。友人との予定や、自分がやると言ったことを後から確認する。日々の会話が増えるほど、検索対象になる自分の履歴も増えていきます。

専用デバイスを使う場合は、スマートフォンとペアリングして音声入力をウェアラブル側へ移します。

いちいちスマートフォンを取り出して録音を開始する必要が減るので、対面の打ち合わせや日常会話までOmiへ残したい人ほど意味が大きくなります。

他社のAI録音デバイスを持っている人でも、必ずOmi専用機へ買い替えなければならないわけではありません。

公式ではLimitless Pendant、Friend、Plaud Note / Note Pin、Beeなど複数のサードパーティ製ウェアラブルを音声入力としてOmiへ接続できると案内しています。機種によって対応方法や制限は異なります。

そのため、Omiは「179ドルのAIネックレスを買うサービス」と考えるより、スマートフォン・Mac・ウェアラブルから集めた会話を一つのAI記憶へまとめるサービスとして考えたほうが実際の使い方に近くなります。

Omiの料金について

Omiは無料から始められます。

現在の公式Help Centerでは、個人向けにBasic、Plus、Unlimitedの3プランが案内されています。

プランAI処理できる会話時間料金
Basic300分/月無料
Plus1,500分/月19ドル/月
Unlimited無制限29ドル/月

Plusは年払い161.91ドル、Unlimitedは年払い269.91ドルも用意されています。年間契約にすると、月払いを続けるより1か月あたりの負担は下がります。

この3プランで大きく違うのは、機能そのものよりOmiが毎月処理できる会話時間です。

Basicでも文字起こし、Insights、Memoriesなどの中心機能は使えます。月300分なので、1日あたりに均すと約10分です。

週に数回の短い会議や、自分用の音声メモを試す程度なら、まず無料でOmiの仕組みを確認できます。

一方、毎日のオンライン会議をすべて記録すると300分はすぐに使い切ります。

1時間の会議を週に数回行う人ならPlusの1,500分、それでも足りないほど仕事中の会話を継続的に残したい人ならUnlimitedが候補になります。

なお、上限を超えたからといって録音自体ができなくなるわけではありません。

公式Help Centerでは、月間処理時間を使い切っても録音を続けることはでき、録音データを管理・書き出しできると説明されています。AIによる文字起こしや分析の利用量に上限があると考えたほうが分かりやすいでしょう。

公式製品ページには、スマートフォン上で処理する文字起こしについて「無料・無制限」とする案内もあります。一方、Help Centerの料金説明ではBasicを月300 Listening Minutesと案内しているため、現在は端末内処理とクラウド処理で扱いが分かれていることが読み取れます。課金前にはアプリ内で自分が使う録音方式の残り時間を確認したほうが安全です。

専用Omiデバイスは別料金です。

現在は179ドルの買い切りで販売されています。月額プランへ加入しても自動的にデバイスが付いてくるわけではありません。

逆に、アプリだけで使うなら179ドルを払う必要もありません。

まず無料のBasicをスマートフォンやMacで使い、「過去の会話を検索できること」に実際に価値を感じるか確認するのがいいでしょう。

そのうえで、

録音時間が足りない → Plus / Unlimited

毎回録音開始するのが面倒 → Omiデバイス

という順で必要なものを追加できます。

Omiは最初からハードウェアと最上位プランをそろえるサービスではありません。

無料のソフトウェアだけでも中心となるAIメモリ機能を試せることは、こうした新しいタイプのサービスとしては使いやすい料金構成です。

Omiを使ううえでプライバシーはどう考える?

Omiでは、この部分を機能と同じくらい確認しておいたほうがいいでしょう。

便利さの源になっているのが「会話を記録して覚えること」だからです。

Omiのプライバシーポリシーでは、アカウント情報のほか、音声、会話の文字起こし、要約、Memories、話者識別のための音声情報、許可した場合の位置情報などを扱うと説明されています。

保存された文字起こし、要約、会話メタデータなどはOmiのバックエンドへ保存され、検索やMemories、AI Chatなどに使われます。

公式の説明では通信時にTLS、保存時にAES-256を使用しています。また、コードベースをオープンソースとして公開し、ユーザーがデータの削除を行える仕組みも用意しています。

とはいえ、暗号化されているから何を録音しても問題ないという意味ではありません。

Omiを会議で使えば、自分だけでなく一緒に話している人の声や発言も記録されます。

公式ヘルプでも、地域の法律を守り、必要な場合は録音前に参加者から同意を得るよう案内しています。

仕事で使う場合は特に注意が必要です。

顧客との商談、社内の機密情報、人事に関する会話など、会社側のルールで外部サービスへの録音・保存が禁止されている内容もあります。

「自分の記憶を残すサービスだから自分だけの問題」とは考えないほうがいいでしょう。

一方、Omiはローカル利用も強く意識しています。

公式製品ページでは、手動設定によってローカルで動かし、クラウドへの依存を避けられると案内しています。またプライバシー説明には、自分のAPIキーを使い、Omiサーバーへデータを送らず端末内へ保存する別構成についても記載されています。

これはOmiがオープンソースであることともつながっています。

ただし、通常のOmiアプリをインストールしただけですべてが自動的にローカル保存になるわけではありません。

通常利用ではクラウドへ同期されるデータがあります。最大限ローカルで運用したい場合は、対応する設定や構成を自分で確認する必要があります。

Omiを使うなら、

何を録音するか 誰との会話を録音するか どのデータをクラウドへ置くか

まで含めて使い方を決める必要があります。

そこを許容できないなら、Omiの中心機能そのものと相性が合いません。

Omiはどんな使い方に向いている?

Omiが一番役立ちやすいのは、毎日多くの会話をして、その内容を後から思い出す必要がある人です。

営業やコンサルタントなら、顧客との会話をあとから確認できます。

「前回どんな要望が出ていたか」「次回までに何をすると約束したか」を、自分のメモだけに頼らず探せます。

会議が多い人にも向いています。

毎回議事録を作る時間を減らし、要約やアクションアイテムをOmiへ任せるだけでも使えます。そこへ過去の会議を検索できるMemoriesが加わるので、単発の議事録より長期的な価値が出やすくなります。

自分のアイデアを音声で残す人にも使えます。

歩いているときや移動中に考えたことを声で記録し、数週間後に「前に話していた○○のアイデアを探して」と呼び出せます。

この使い方なら、最初から専用ウェアラブルを買う必要もありません。

スマートフォンで始めて、録音開始する操作さえ面倒になるほど使うようになったらOmiデバイスを考えれば十分です。

一方、月に一度しか会議をしない人や、自分でメモを取る方法に困っていない人には、Omiを継続して使う理由は弱くなります。

会話をクラウドへ残したくない人にも向きません。ローカル構成の選択肢はありますが、通常利用ではクラウドを使うため、設定や運用まで考えなければなりません。

また、Omiがすべてを正確に覚えてくれると考えるのも避けたほうがいいでしょう。

公式ヘルプでも、誰が話したかを判別するSpeaker Diarizationは難しい問題であり、完全ではないと説明しています。文字起こしや要約もAI処理なので、重要な契約内容や金額などは元の会話と照合する必要があります。

それでも、今までなら「覚えていなければ終わり」だった会話を検索できるようになることには大きな違いがあります。

Omiが面白いのは、AIへ質問すると毎回その場で答えを作るだけではなく、使い続けるほどAIが参照できる自分自身の履歴が増えていくことです。

一般的なAIチャットでは新しい会話を始めるたびに背景を説明することがあります。

Omiは、過去の会話、人物、予定、プロジェクトなどをMemoryとして持たせることで、その説明を減らそうとしています。

「一番賢いAIを使いたい」というより、自分の仕事や生活を覚えているAIが欲しい人に向いたサービスです。

まとめ

Omiは、会議を文字起こしするだけのAI議事録サービスではありません。

スマートフォンやMac、必要ならウェアラブルから日々の会話を取り込み、要約、タスク、Memoriesとして蓄積し、あとから自分自身の過去をAIへ質問できるようにします。

無料のBasicから始められ、専用デバイスも必須ではありません。

まずスマートフォンやMacだけで使い、「過去の会話を検索できること」が自分にとって本当に便利なのかを確かめられます。会議量が増えれば有料プラン、日常の会話まで継続的に残したくなればウェアラブルを追加する流れが自然です。

一方、Omiの便利さは大量の個人情報や会話を扱うことと切り離せません。

録音相手の同意、会社の情報管理ルール、クラウドへ保存する内容まで考えずに常時記録するような使い方は避けたほうがいいでしょう。

その点を理解したうえで使うなら、Omiは「会議の記録を自動化するサービス」より一歩先にあります。

忘れたことを検索するのではなく、自分が見聞きしてきた履歴そのものをAIの文脈として使う。

AIをその場の質問相手ではなく、自分の仕事や生活を継続して覚えている存在として使いたい人にとって、OmiはこれからのパーソナルAIの形をかなり分かりやすく見せているサービスです。