AIブラウザ4サービスを比較

検索・タブ・履歴・モデル連携の違いを比較

Comet / Dia / Gemini in Chrome / Firefox Smart Window

WebブラウザにAIが入る流れが、2026年になってかなり本格的になっています。

PerplexityはComet、The Browser CompanyはDiaを展開し、GoogleはChromeへGeminiを統合。MozillaもFirefox Smart Windowを進めています。

どれも「ブラウザでAIを使える」という点では同じですが、実際に比べると目指しているものはかなり違います。検索をAIへ置き換えたい人と、仕事中の大量のタブを整理したい人、Chromeをそのまま使いたい人では選ぶべきブラウザが変わります。

この記事では、2026年8月時点のComet、Dia、Gemini in Chrome、Firefox Smart Windowの4つを比較します。検索、タブ、Agent機能、既存ブラウザからの移行、対応環境、プライバシーの考え方まで見たうえで、用途別にどれを選ぶと分かりやすいか整理します。

4つは同じ「AIブラウザ」でも、得意なことがかなり違う

最初に大きく分けると、4つはこう考えると分かりやすいです。

Cometは、検索とWeb上の作業をPerplexity中心へ変えるブラウザ。

Diaは、タブや履歴、仕事の文脈をAIと共有するブラウザ。

Gemini in Chromeは、今使っているChromeをそのままAI化する機能。

Firefox Smart Windowは、AIを使うかどうかや、どのモデルを使うかまで自分で選ぶ方向のブラウザ。

「一番高性能なのはどれ?」だけでは答えが出にくいのは、このためです。

Web検索とリサーチをAI中心に変えるならComet

調べものをする時間が長い人に最初に候補になるのがCometです。

Perplexity検索がブラウザの中心にあり、検索して、ページを開いて、その内容についてAssistantへ聞く流れが切れません。

閲覧履歴を使った情報検索や、ブラウザ上の作業をAssistantへ任せる方向にも広がっています。

普段すでにPerplexityを使っているなら、Chromeの別タブでPerplexityを開く必要がなくなるだけでも使い方がかなり自然になります。

競合調査、旅行、買い物比較、仕事のリサーチ。こういう作業をブラウザで長時間やる人との相性がいいです。

タブだらけの仕事環境をそのままAIに理解してほしいならDia

Diaは、調査をAIへ任せることより、自分がブラウザ上でしている仕事の文脈をAIと共有するところが面白いブラウザです。

現在のページだけでなく、別タブ、選択した文章、履歴などを使ってChatできます。

MemoryやSkillsもあり、毎回ゼロからAIへ状況を説明しなくても、自分の仕事に合わせて使い続ける方向へ作られています。

一方、2026年8月時点では対応環境が大きな条件です。

公式にはmacOS 14以降、M1以降のMacが対象です。

Windowsを使っているなら、現時点ではCometやGemini in Chromeの方が現実的です。

Chromeから何も変えたくないならGemini in Chrome

最も導入しやすいのはGemini in Chromeです。

理由は単純で、新しいブラウザを導入しなくていいからです。

今使っているChromeにGeminiが入り、現在のページについて質問したり、最大10タブをまとめて比較したりできます。

Googleアカウント、Chromeのパスワード、ブックマーク、拡張機能、Gmailなどを普段から使っているなら、環境を全部そのまま残せるのはかなり強いです。

AIを使うかどうかまで自分で決めたいならFirefox Smart Window

Firefox Smart Windowは、他の3つとは少し違う立ち位置です。

AIが必要な時に使うSmart Windowを用意し、通常のFirefoxと分けています。

さらに使うAIモデルを選べるだけでなく、上級者なら独自のモデルやローカルAIを接続することもできます。

MozillaはAI Controlsも用意しており、生成AI機能そのものをオフにする選択肢も重視しています。

ただし2026年8月時点ではSmart Windowはまだ初期ベータで、地域も限定されています。

Agent機能だけを比べても、AIブラウザは選べなくなってきた

少し前なら、「AIがページを要約できる」「Web操作まで自動化できる」といった機能差で比較できました。

今はその差がかなり縮まっています。

CometはAssistantがWebを操作する。

Gemini in Chromeも複数ステップのブラウザ作業を行う。

Diaもブラウザの文脈を使って仕事を進める。

FirefoxもAIアシスタントを組み込む。

この先、基本的なAI機能はさらに似ていくはずです。

そうなると重要になるのは、AIの裏側に何がつながっているかです。

Perplexityの検索と調査、Googleのサービス群、DiaのMemoryと仕事の文脈、Firefoxのモデル選択。

AI機能そのものより、この違いを見た方が長く使うブラウザを選びやすくなります。

プライバシー重視なら、AIを使わない時の挙動まで見る

AIブラウザでは、普通の生成AIより多くの情報を扱います。

タブ、履歴、ログインしているページ、メール、仕事のWebアプリ。

そのため、プライバシーポリシーだけでなく、AIへ何を共有するかをユーザー側で管理できるかも重要です。

「AIブラウザを使う=ブラウザの全データをAIへ渡す」ではありません。

どの機能をオンにするかまで含めて選ぶ必要があります。

2026年に一つ選ぶならどれがいい?

万人に一つだけ選ぶなら、今Chromeを使っている人はまずGemini in Chromeを試すのが一番簡単です。

ただ、Web検索や調査を仕事で大量に行うならCometの方が変化を感じやすいです。

Macでブラウザそのものを仕事場として使っていて、タブや文脈をAIと共有したいならDia。

AIを使うモデルやプライバシー設定まで自分で決めたいならFirefox Smart Window。

一番新しいものへ乗り換える必要はありません。

ブラウザの場合、「毎日一番面倒な作業をどれが減らしてくれるか」で選んだ方が長く使えます。

まとめ

2026年のAIブラウザは、単にChatGPTのような窓を横に付けたブラウザではなくなっています。

CometはWeb検索とAgent。

Diaは仕事の文脈とMemory。

Gemini in Chromeは既存ChromeとGoogle環境。

Firefox Smart Windowは選択権とモデルの自由度。

検索を変えたいならComet。

仕事場を変えたいならDia。

Chromeを変えたくないならGemini in Chrome。

AIの使い方そのものを自分で決めたいならFirefox Smart Window。

この基準から選べば、機能表だけを眺めるよりずっと決めやすいです。